
外国人弁護士世界一周 メキシコ編
ナマドバスケスラケルが、ビジネス法務2017年12月号の外国人弁護士世界一周のコーナーで、メキシコ弁護士として、掲載されました。 #執筆

メキシコにおける競争法の最新動向と日本企業の対応策
高橋大祐とナマドバスケスが、メキシコ経営ナビ第9号に「メキシコにおける競争法の最新動向と日本企業の対応策」と題する論稿を執筆しました。 <目次> 1 はじめに 2 新競争法の特徴 3 新競争法の構成 4 新競争法違反の場合の制裁 5 積極的な競争法の執行と日系企業への実務影響 6 情報交換に関する規制への対応の留意点 7 リニーエンシー制度の活用における留意点 #執筆

メキシコ進出法務ファイルⅤ:メキシコ競争法の動向
メキシコでは、2013年の憲法改正により、連邦経済競争委員会(COFECE: Comisión Federal de Competencia Económica)が独立性の高い競争当局として設立されると共に、2014年には、連邦経済競争法(Ley Federal de Competencia Económica)が新たな競争法として施 行されている(以下「新競争法」)。 新競争法は、旧法と比較して、競争当局の独立性を高めたことに加えて、競争当局内の捜査部門と審査部門間の独立性の担保、不可欠施設の概念の導入、マージンスクイーズ規制の明文化、同業他社との情報交換に関する規制の強化、ノンアクションレター制度の導入、事前相談が必要な企業結合の範囲の拡大などが図られている。 メキシコの新競争法の下でも、カルテル・独占化行為・企業結合などが規制されている点は、日本の独占禁止法と同様である。違反の場合には行政罰として制裁金が科され、特に悪質な場合には刑事罰が科される。行政罰の執行に関しては、競争当局が独立して捜査・審理を行う権限を有している。また、企業結合にあ